S-Gallery粛粲寳美術館にて「コロンビア人作家4人展 シエの歌 未来の地球に向けて」を開催|境町

境町:シエの歌展のポスター

【アートとエコロジー】
「シエの歌(スペイン語でCanción de Sie)」展は、南米コロンビアの高地地域の環境や生態系に対する関心を持った4人のコロンビア人アーティストたちが制作した作品展です。

「シエ(Sie)」とは、コロンビアの先住民族ムイスカ人の言語で、水に関わる宇宙観を表現した音楽です。ムイスカ人はコロンビアのアンデス山脈東側2,600メートルの高地に住んでいます。「シエの歌」展は、アーティスト4人のアート制作(映像、サウンド、パフォーマンス、写真、版画)が生物多様性とどんな関係があるかを知る展覧会です。「シエの歌」展が伝えるアートから、人々が自然との関わりあい方を考えていただくとともに、エコシステム(生態系)がもたらすウェル・ビーイング(幸福、健康)は、私たちが住む地球を守るためにも必要と感じていただければと思います。

コロンビア人作家4人展 シエの歌 未来の地球に向けて 概要

名称シエの歌 未来の地球に向けて
期間2023年12月20日(水) ~ 2024年1月20日(土)
時間10:00〜12:00(入館最終時間11:30)
13:15〜17:00(入館最終時間16:30)
※12:00〜13:15は昼休業のため閉館
場所S-Gallery粛粲寳美術館
茨城県猿島郡境町坂花町1455ー1
料金330円
※18歳未満・65歳以上は無料
各種障がい者手帳をお持ちの方と付き添い1名無料
SNS@s.gallery_shukusanpo
公式サイトhttps://sakaimachi.jp
地図

アーティスト紹介

パトリシア・レオン
ビジュアル・アーティスト、エデュケーター。

地球規模で起きている政治的変化、強制移住、そして環境変動の下で人間のアイデンティティーが形成されてしまう現代において、人間が存在する日常にアプローチしたドキュメンタリー写真制作の活動を行っている。

ゴンサロ・ピニリャ
ビジュアル・アーティスト、エデュケーター。版画制作、ドローイング、インスタレーションが専門。

作品に本来、場と歴史の研究から見いだしたイメージ・パターンを使っていたが、移住とランドスケープの問題に焦点をあてることになる。

ナタリア・エスピネル
アーティスト、エデュケーター。

ヴィジュアルアート、批判的教育学、パフォーマンス、ソマティック・プラクティス(身体実践)、ムーブメント・インプロビゼーションを交差する活動を行っている。

セバスチアン・ゴンサレス・ディクソン(セティアン)
エレクトロニクス・エンジニア、マルチメディア・アーティスト、サウンド・アーティスト。

様々なインタラクティブな経験を積んだ後、その発表として、イマーシブ・エンバイロメント(没入型環境)やステージ・ビジュアル、そしてエレクトロニック楽器の制作を2006年から始める。

イベント

アーティストブック制作ワークショップ

日時:2023年12月23日(土)10時15分~11時45分
定員:先着10名(事前予約不要)*どなたでも参加できます。
講師:ゴンサロ・ピニリャ、パトリシア・レオン(共に出品作家)

アーティスト・ブックというアート作品を作ります。参加者には簡単にできる製本の方法や仕組みを学んでもらい、今回の展覧会テーマでもある自然界の生態保護を考えながらオリジナルのアコーディオン型のアーティスト・ブックを作ります。簡単な版画制作や日光写真なども予定しています。

コロンビア高地の魂を感じる音とダンスのワークショップ
《ディープ・リスニングとインテュイティブ・ダンス》

日時:2023年12月23日(土)午後1時半~午後3時
定員:先着10名(事前予約不要)*どなたでも参加できます。動きやすい服装で参加してください。
講師:ナタリア・エスピネル、セバスチアン・ゴンサレス・ディクソン(セティアン)(共に出品作家)

ディープ・リスニング(Deep Listening)
ディープ・リスニングは、米国の現代音楽家ポーリン・オリヴェロス(1932-2016)が考案した実践方法です。瞑想やエクササイズを通じて聴覚経験の拡張を図る聴き方を体験できます。ポーリン・オリヴェロスは、電子作品、磁気テープの作曲、即興演奏を通じて日常の音との関わりを深める創作を行ってきました。

インテュイティブ・ダンス(Intuitive Dancing)
五感を使った自由な動きをするダンスが体験できます。このダンスは、好奇心、身体感覚、心地よさ、喜びとなる動きに根差しています。どなたにでもこのダンスは踊れます。

参加者は、風や水、雲、そして南米のアンデス高地の《パラモス/ Páramos》の自然と関わる音響体験ができます。

音と知覚は、空中で身体を動かすエネルギーとなります。S-Gallery粛粲寶美術館のなかでエネルギーが活性化し、参加者は「シエの歌」展の会場とは反対側にある世界のマジカルな地と一体化します。コロンビアは、自然資源が豊富な国です。南アメリカ北西部に位置し、南アメリカ大陸で、唯一太平洋と太平洋の二つの大洋に面しています。そしてアマゾン熱帯雨林を抱く赤道線直下の国です。さらにコロンビアのアンデス山脈から南極大陸に下る旅が始まります。

《パラモス/Páramos》は南米アンデス高地を意味するスペイン語ですが、コロンビアの地理学上のすべての恵みが結びついた類い希なエコシステムを持っていることも意味しています。高地にある《パラモス/Páramos》は、コロンビアの水を生成する純白で穏やかな場所です。「水」「風」「雲」そして「霧」は、《パラモス/Páramos》の環境にとっての大切な要素です。そこには静かに豊かさと美しさが隠されているように思えます。

ギャラリートーク「壊れやすい世界」

日時:2024年1月14日(日)14:00~15:30
定員:先着20名(事前予約不要)
講師:エクトル・シエラ[コロンビア人絵本作家]

ウクライナとロシア、ナゴルノカラバフ(アゼルバイジャン)紛争、イスラエルとパレスティナと今、世界で民族紛争と国際問題の悪化が続いています。同時に、地球上の森林の荒廃、環境破壊は私たちの生活に影響を与え、森林火災、洪水、放射線は人間の日常を脅かしています。極度な暑さだけでも人類の存在は危機にさらされています。コロンビアのアンデスの高地で生まれたヘクトル・シエラが私たちの美しい世界の壊れやすさについてお話をします。

講師紹介

エクトル・シエラ

コロンビア生まれのエクトル・シエラは、ウクライナのキエフで映画制作を学び、アルメニアの映画監督セルゲイ・パラジャノフに師事しました。社会における芸術の役割を研究し、コソヴォ、コーカサス、アフガニスタンなどの紛争や災害が起きた地域を取材してきました。

経歴

1988年6月 キエフ国立演劇大学映画学部フィクション学科監督専攻卒業
1997年3月 日本大学大学院芸術学研究科映像芸術専攻修士課程修了
2000年3月 日本大学大学院芸術学研究科芸術専攻博士課程修了

映像作品

  • オデッサ市映画制作所/オデッサ・フィルム卒業作品(『A Maid’s Story(メイド物語)』(1988年制作、20分35mm.) 
  • 『Under the Cherry Blosossoms(桜の満開の下で)』(1997年制作、32 分Betacam. Artistic documentary.)
  • World Population Film/Video Festival(世界人口・映画ビデオ祭)で優秀作品賞受賞(1998年)
  • 「国境なきアーティストたち」のプロモーションビデオ『あの日のことをかきました』(2002年制作、20分DVCAM)。テロと戦争の被害者になったニューヨークとアフガニスタンの子どもたちのドキュメンタリー。

著書

  • 『あの日のことをかきました』エクトル・シエラ(著)(講談社、シリーズ・子どもたちの未来のために、2002年)
  • 『なけないちっちゃいかえる』エクトル シエラ (作)、やまうち かずあき(絵)(鈴木出版、チューリップえほんシリーズ、2004年)
  • 『国境なきアーティスト』エクトル・シエラ(著)(子どもの未来社、寺子屋新書、2005年)
  • 『だっこして』 エクトル シエラ (作), 村上 康成 (絵)(佼成出版、2007年)
  • 『シーソーあそび』エクトル・シエラ (作), みぞぶち まさる(絵)(絵本塾出版、2012年)
  • 『じゅっぴきでござる』エクトル・シエラ(作)、高畠 純(絵)(佼成出版、2013年)

境町役場 まちづくり推進課
茨城県猿島郡境町391番地1
TEL:0280-81-1314
ホームページ:https://town.ibaraki-sakai.lg.jp/

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